10点中9点。
- 作者: カーマイン・ガロ,外村仁解説,井口耕二
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2010/07/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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5冊目。
少し久しぶりにビジネス書を読んだ。
評価の高い本書だが、その評判がうなずける良書だと感じた。
話すことが苦手なこともあり、会話に関する本は意識的に読んできた。
スピーチに関する本はそれほど読んでなかったが、最近では「TEDトーク 世界最高のプレゼン術」と「TEDトーク 世界最高のプレゼン術 【実践編】」を読んだ。
両方ともかなりの良書だが、やはり本書のほうが一人に絞っている分深掘りがされていて、かつ内容がイメージしやすく直接活かしやすいと感じた。
まとめられているノウハウやメソッドだけみるとほとんどは他のスピーチやプレゼンのノウハウ本で語られているようなことだ。
しかし実例がふんだんに使われていて、確かに人を引きつけるハイレベルなものばかりなので説得力も受ける印象も絶大だ。
特に、「重要なものを3つ挙げる」などはよく聞くし、就活生なんかがみんな使っていて揶揄されているのも見るのだが、ジョブズが実際に多用していてかなり効果があるように感じた。
2010年に出た本書や類書の影響で普及しすぎてしまったのだろうか。
やはり、多くの人が多用するようになってしまったものをノウハウとして積極的に使うのは逆効果だろう。
ことあるごとに、「重要なことが3点あります。1点目は~」と多用するのはまずやめたほうがいい。
ここぞというところで細かく言い回しに変化を持たせながら使うと、今でも有効なのではないだろうか。
他に挙げられているメソッドとして、パワポに情報を詰め込むな、バズワードを使うな、製品ではなくそれで変わる生活を説明しろ、感情の高ぶりを見せつけろと、やはり聞いたことがあるものが並ぶ。
しかし、出版から6年たった今でも間違いなく通用するメソッドであり、間違いなく最高の実例が多数解説されている。
そしてこれもよく語られているが、ジョブズやその他の偉大なプレゼンターは驚くほど練習して本番に望んでいることが語られている。
もちろん同じだけ練習したらみんなジョブズになれるかといったらなれないだろう。
それでも本書の教えを意識してじっくりと練習すれば、間違いなく一段上のプレゼンができるはずだ。
プレゼンの機会が増え、重要性も一段と増している昨今、多くのビジネスマンに自信を持っておすすめできる一冊だ。
採点についてはリンクの記事に書いてあります。